ISO 21401規格に基づくサステナビリティマネジメントシステムを構築し、導入するには、一般的に以下のようなステップが考えられます。
1. 目的地を見定める(ISO21401規格の要求事項を理解する)
旅の目的地が決まらなければどこへ向かっていけば良いのかわかりません。 まずは、これから目指す地点がどこかを知ることから始めましょう。
ここでは、ISO21401規格が何を要求しているのかを理解することになります。
ISO21401の規格は、本文と附属書に分かれています。本文はマネジメントシステムの骨格の部分であり、組織の状況の理解とリスクの把握、計画の立案、支援・運用プロセスの実施、パフォーマンスの評価、改善といった要素に対する組織全体の仕組みを構築することが要求され、附属書はサステナビリティを実現するための具体的な対応について、環境、社会、経済の各側面から規定しています。
まずはこの規格の内容を知り、そもそも何が要求されているのかを理解する必要があります。
J-VACは、規格要求事項に関するセミナーをご提供することで、このステップに関してサポートすることができます。
2. 目的地までの距離を知る(ISO21401規格の要求事項と現状のギャップを把握する)
目的とする地点が定まったら、次にやるべきことはその目的地までの「距離」を知ることです。
ここでは、ISO21401規格が求めていることの中で、現在の自分たちが満たせているところと満たせていないところはどこなのかを知ることを意味します。
この「ギャップ」を正確に把握することで、そのギャップを埋めるために何をしなければならないかが明確になります。
J-VACは、ISO21401規格要求事項と組織の現状との「ギャップ分析」をご提供することで、このステップに関してサポートすることができます。
3. 目的地に至る行程を計画する(システム構築の計画を立てる)
目的地との距離が明確になったら、次は目的地に至る「旅程」を計画するステップになります。
ここでは、規格要求事項とのギャップ分析の結果明らかになった「現在の自分たちのシステムが規格要求事項を満たせていないところ」をどのような体制やスケジュールで埋めていくかの計画を考えることになります。
具体的には、以下のようなことを明確にする必要があるでしょう。
- 「何を」するか?(実施事項)
- 「誰が」するか?(役割・責任分担)
- 「いつ」するか?(スケジュール)
4. 目的地に向かって出発する(システムを構築・運用する)
旅程が決まったら、その旅程に従っていよいよ目的地に向けて出発します。
ここでは、立てた計画に従って実施すべきことを行うことになります。
実施すべき事項には、具体的には以下のようなことが含まれるでしょう。
- マネジメントシステムに必要なプロセスの決定
- プロセスを支援する文書の作成(マニュアル、手順書、記録様式など)
- 決定されたプロセスの実施 内部監査員の養成
- 内部監査の実施 マネジメントレビューの実施
- 必要な改善の実施
5. 現在地を確認し、必要な軌道修正する(システムをチェック・改善する)
目的地に向かって出発したら、必要な段階で現在地を確認し、自分が正しい方向に、正しいスピードで向かっているかを把握し、必要に応じて軌道修正する必要があります。
ここでは、構築し、運用を開始したマネジメントシステムが適切に実施されているかを自らチェックすること、具体的には内部監査やマネジメントレビューを実施することになります。
そして、その中で改善が必要な点が見つかったら、必要な修正や是正処置を行い、システムの改善をします。
以上が終われば、いよいよ登録審査を受審します。(「認証ステップ」へ)